【本日の修理】
今日は15kW油冷式スクリューコンプレッサーの修理に伺いました。
駆動ベルトが切れてしまい、圧縮空気を作り出すことが出来ない状態でした。
ベルトが切れる原因としては、長期間の使用による疲労劣化(摩耗、伸び)、プーリー摩耗による破断、異物の挟み込みなどがあげられます。
ベルト劣化(プーリー摩耗)の代表的な症状としては、運転開始時にキュキュと音が鳴りだします。(ベルトとプーリー間のスリップ音です)
徐々に音は長くなり、キュルキュルキュルとしばらく聞こえるように変化してきます。
音が途中で大きく変化してスリップ音が止まらなくなると、ベルトのスリップによる摩擦熱で
焦げ臭い匂いがしてきます。
摩擦によりコンプレッサーから煙が発生してくる場合もあります。
【今日のポイント】
今回の機に関してはプーリー摩耗は無く、長時間スリップしていた痕跡もありませんでした。
雨水侵入の痕跡はありましたが、直接の原因とは言い切れません。
異物挟み込みの痕跡もありませんでした。
約1年でベルトが切れるのは珍しい事ではありませんが、これは塵埃が周辺に多い特殊な環境での事例になります。
圧縮機本体プーリーに最後のスリップ痕が診られた事から、圧縮機の屋外使用による環境温度によるベルトの疲労劣化(摩耗・伸び・硬化)などが進行していたと推測すると、今後の状況によっては修理用交換ベルトの常備在庫を提案させていただきます。