先日、37KW機においてオイル劣化事故が発生しました。

納入後3年間で18,000時間弱運転されていましたが、オイル量の継ぎ足し程度のメンテナンスで過ごした結果、オイルがタール状およびスラッジ状になってしまいました。

オイルが変質する要因は、オイルが触れる外部要因の温度、水分量と内部要因のオイル成分の劣化です。

もともと油冷式コンプレッサーにおけるオイルの役割は ⓵モーターおよびケーシング間のシール作用 ⓶ローター間の回転の為の潤滑作用 ⓷軸受および軸封への潤滑作用 ⓸圧縮中の空気の冷却作用 です。

したがって本体内で常に空気と触れているオイルは、吸気する空気の品質に相当な影響を受けてしまいます。

その為、オイル劣化事故の原因特定は困難を極めます。タール&スッラジ状の固形物を分析すれば少しは解明できるかもしれませんが。

このような理由により設計者は一定期間におけるオイル全量交換を推奨しています。事故が起きるより安価ですから。